糖質制限ダイエットの源流はアメリカでの様々な研究に端を発していますが、その浸透に並行して様々な似たようなダイエットが発案されています。
そんな中の一つ、ハリウッドセレブやアスリートが採用しているというダイエット法にパレオダイエットというものがあります。
パレオダイエットとMEC食の違いを今回はご紹介します。
パレオ・ダイエットとは?
パレオというのは旧石器時代「パレオリシック」のこと。原始人食の食べていたものを食べて痩せて、健康になろうという方法です。
まだ狩りをすることが生活の中心であった旧石器時代、その流れを組んでいる狩猟民族が現代でも一部地域に存在します。狩猟民族の長年の研究によって、スリムな体型はもちろん、血圧や血糖値などの様々な数値データも先進諸国に比べて非常に優れていたことがわかったそうです。
狩猟民族というと早死にしそうなイメージがありますが、実は乳児死亡率の高さを除くと平均年齢は78歳にも達するそうです。病院や薬がないことを加味すると非常に健康的な生活を送れているということになります。
そんな原始時代や狩猟民族の生活から学び、健康的な生活を送りましょうというのがパレオダイエットです。
そう。
パレオダイエットは、食事だけでなく運動や睡眠など生活全般に対して原始人から学ぶ、総合的な健康法と考えていいと思います。
パレオダイエットの実践方法
本ブログは、MEC食の食事をテーマにしていますから、パレオダイエットの食事の部分だけを抜き出して、簡単に実践方法の概要を紹介しておきます。
「原始時代にすでに存在していたもののみを食べるということ」が原則です。加工品を特に避けるようにし、砂糖や小麦粉などの穀物を生成したものなども人工品として食べないようにします。
まだ農耕が始まる前の時代を対象にしていますから、白米なども食べないようです。
肉や魚・卵・野菜・果物・ナッツなど、自然に存在する状態を想像できるものであることが重要視されていて、なるべく自然に近い状態で食べます。焼いたりゆでたりも最小限にすることが一つの目標です。
実際はどれだけ厳格に実施するかという点で、考え方に個人差がありますから、ご参考としてください。
パレオ・ダイエットとMEC食の違い
こうしてみると、アプローチは違えども結果としてMEC食と共通点もあるように思います。
MEC食は動物性のたんぱく質を重視しますが、旧石器時代の前のより野生的な人類の食事は肉食主体だと考えられています(諸説ありますが)。
小麦や砂糖、米などの穀物を摂らないところも同じです。ただ、パレオダイエットはイモ類の炭水化物はOKとなっていて制限度が違いますね。MEC食では、食材の中心をMECにすることが重要であって、糖質0にすることを主の目的とはしていません。糖質を避けるけど0にはしない、という結果的なスタンスは似ています。
では、違いは何かと考えると食材選びの基準でしょうか。
肉を例にとると、パレオダイエットでは放牧で牧草を食べて育った牛を推奨しています。穀物を食べて牛舎で育った牛はNG。つまり、自然に近いものを自然に近い状態で食べることが目的です。
対してMEC食では、そこまで制限していません。ウィンナーはもちろん、ブロイラーであれ、穀物食の豚であれ、MECを食べましょうということが主眼です。
MEC食の目的は「だれでも」「どこでも」手に入る食材で、しっかり栄養を摂るということです。ここに大きな違いがあります。
パレオダイエットの至上とする食材は、日本のその辺のスーパーでそう簡単には手に入らないでしょう。肉だけでなく、脂だって入手が難しいものがリストアップされています。お金だってかかる。
パレオダイエットが薦める食材が健康によいものであることは、私自身非常に同意しています。私もできるなら摂り入れたいと思っています。
ですが、食事を見直すスタートとしてはなかなかハードルが高いんじゃないかなと思うんですよね。
MECのその先の目標、くらいに私は捉えています。
まとめ
今回はMEC食とパレオダイエットの比較をテーマに考えてみました。
別のアプローチから考案された食事方法に共通点があるということは、非常に面白いことではないでしょうか。色んな方法論は乱立していますが、共通項が食事改善の本質なんだろうなと思います。
私は何もMEC食こそが最高の食事法とまでは考えていません。色んなやり方がある上で、家族を含めて生活に取り入れられる方法を学んでいきたいと思っています。
次は「シリコンバレー式自分を変える最強の食事法」について考えていきたいと思います。
では!